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講師コラム

クレーム電話は宝の山?!その2「苦情の時こそファン獲得」

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前回のコラムでは、1つのクレームから思わぬ新製品が誕生したという例を紹介しました。

実はクレーム電話は新製品誕生だけでなく、
ファンを獲得できる大きなチャンスでもあるのです。

クレームからファンを獲得ってどういうこと?

前回でもお話しましたが、クレームと聞くと悪いイメージを思いうかべてしまう人が多いのではないでしょうか。
相手が感情的になったり大声で怒鳴られたりすると、まるで自分がとてつもなく悪いことをして責められているような気持ちになってしまうという方もいるかもしれませんね。
でも実はそんな心理状況の時こそ、企業ファン獲得のチャンスなのです。

ここからお客様の気持ちになってすこし想像にお付き合いください。
自分が欲しかった製品を購入したのはいいものの、なぜか製品が動かない。
買ったばかりなのに何故、どうして?何をしても解決できなくなって感情的になってコールセンターへ連絡。
そんな時に対応してくれた電話担当者は落ち着いていて、真摯に、誠実に対応してくれた。
イライラしている自分の話をしっかりと聞いてくれて、最後には問題が解決してお礼を言って電話を切った。

どうでしょう、なんとなく電話担当者の人が良い人だったような感じがしませんか。
でもこの電話担当者は対応員として通常の対応をしただけに過ぎません。
通常の対応をしただけなのに、どうして良い対応だったように感じるのでしょうか。

これは心理学用語で「獲得効果」と呼ばれる法則です。
今回の例では製品がうまく動作せずイライラしていました。
つまり製品の製造元への不信感からスタートしています。
マイナスからスタートしているからこそ電話担当者の誠実で心地よい対応への評価を、通常時よりずっと高く感じることができたのです。

声のトーン、言葉選び、話すタイミング、すべては伝え方ひとつで変わります。
お客様がお困りの問題を解決できることが一番ですが、解決できない場合があったとしても担当者の心地よい対応は心にしっかりと刻みつくことでしょう。

表現が適切ではないかもしれませんが、電話応対の上では「一流の役者」になりきって、申し訳ない気持ちは全面に出して対応しつつ、心の中では常に冷静に「原因の分析」「相手の要望・要求」「対応方法」などを分析する。
その上で、お客様のために何がご提案できるのか、真摯に対応すればよいのです。

適切な話し方、適切な内容で対応を行っていれば必ず高い評価につながります。
担当者の素晴らしい対応を通して、その製品の、さらにはメーカーのファンになってくれることも充分にありえます。

新商品や商品の改善といった目に見える形ではないかもしれませんが、会社としてはファンが増えるというのは非常に重要なことです。
是非たくさんのファンを増やして企業の発展につなげてください。

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